「5年後に、誰がうちの会社を喰わせてくれるのか・・・か・・・」
椅子から立ち上がり、
両手を上にあげてストレッチしながら
自分に言い聞かせるようにつぶやくT社長。
T社長の会社の業績は、
コロナによる落ち込みから回復。
コロナ前から目標にしていた、年商10億円も見えてきました。
並の経営者であれば、ほっと一息。
安心してしまうところですが、
T社長は違いました。
「いまの高収益が、いつまでも続くとは限らないですからね」
コロナで倒産の危機を経験したことも大きいのでしょう。
現状に満足することなく、
しっかりと先を見据えていました。
シンボリック経営®の考え方のひとつは、
”企業の5年後を支えるのは新規事業、10年後を支えるのはシンボリック!”
ということです。
5年先を考えて、いまどう動くか?
行き当たりばったりでは辿り着けない高みを目指していきます。
経営というのは、
”二等辺三角形”
です。
10年経営していれば、
”上り坂3年・下り坂3年・横ばい4年”
もちろん、
上り坂一直線の右肩上がりが理想ですが、
そんな会社は、この世の中にひとつもありません。
”上り坂は、たった3年しかない”
いいときも、悪いときも、変わらないときも・・・、
商品サービスに、
導入期・成長期・成熟期・衰退期のライフサイクルがあるように、
会社にも浮き沈みが必ずあるわけです。
つまり、
大切なことは、
”上り坂の3年間に、どう動くか?”
これが、本当に重要なことなのです。
と・・・、
こんなことは
言われなくても分かっていることだと思うのですが、
実際に動くことは、とても難しい・・・。
いいときというのは、
どうしても日常の繰り返し仕事が優先されがちです。
言い方を変えれば、短期的なこと集中しがち。
なぜなら、
日常を繰り返すことで、儲かるからです。
しかしながら、
いいときも、いつかは終わる・・・。
下り坂になってから、
「まずいな・・・、どうしようか・・・」
対策を考えたところで、うまくいく確率は下がります。
なんせ下り坂ですから・・・、
お金を含め、使える選択肢が少ないからです。
こんな話をした中での
T社長の冒頭の言葉。
「5年後に、誰がうちの会社を喰わせてくれるのか・・・か・・・」
業績のいい、いまだからこそ、5年先を考えて動く。
安定というのは、5年先が見えていることをいうのです。
ということで、
・取扱商品・サービス
・販売地域
・販売方法
・人材
・組織体制
・・・
などなど、
現状分析をしたうえで、
5年先の考え方を説明しました。
考え方としては、
・既存事業の深堀り
・既存事業の周辺事業の開拓
・新分野への進出
この順番で考えていくことです。
分かりやすく言えば、
出発点としては、
”既存の商品を、新しいお客さまに売る”
ことを考える。
大人向けのものを、子供向けに、
女性向けのものを、男性向けに、
プロ向けのものを、一般向けに、
いきなり新規事業と言われても、
現実的には難しい・・・。
既存事業の深堀りからはじめていくのが
現実的な方法です。
さて・・・、
あなたの会社は、
”上り坂3年・下り坂3年・横ばい4年”
いま、どの地点にいますか?
経営の二等辺三角形を意識しながら、
いまやるべきことをしっかりとやっていきましょう。
いまの行動が、5年後をつくるのです。
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