71通目:危ない会社の前兆。

 
「一般的に考えて、おかしくないですか?」
取引先の担当者とのやり取りで、
私が発した言葉です。

 
なぜおかしいのか?

担当者に一から説明すると、

「確かに…おかしいですね…」

 
その後、

担当者が上司に確認すると、

「言われてみれば、おかしいとは思うけど…、
 上からそう言われているから…」

との回答。

 
それでも根気強く、
おかしいことを説明すると、
ようやく改善されました(ホッ)

 
組織のあるあるなのか…、

社員のあるあるなのか…、

あるいは、

日本人のあるあるなのか…、

”疑問にすら思わない”

言われたことを、
ただ忠実に実行していくというのは、
一長一短がありますよね。

 
うまく作用すれば、
余計なことを考えないので、一気に物事が進みますが、

その反面、
そもそもが間違った指示であれば、
その後のトラブルが一気に広がることにもなるわけです。 

 
今回のケースでは、
私から指摘された担当者は、
相当なショックを受けていました。

「これをおかしいと思わないのは…ちょっとまずいですよね…」

とはいえ、

これは、
言うのは簡単、実行するのは難しいことのひとつです。

 
私自身にも覚えがありますが、
雇われている身としては
自分の意見を言うことは、
そう簡単なことではないのです。

 
勇気を出して言ったところで、

「いや、そういうのいらないから」

頭ごなしに否定されてしまったら…、

その社員は、
いくらいいアイデアが浮かんだとしても
二度と言ってくれないでしょう。

 
そういえば…、

私もある会社で
社員として働いているときに
提案をしたことがあるのですが、
そのときの上司がひと言…、

「上の人の手を煩わせるからね…」

そういって取り合ってくれませんでした。

お客さまよりも、会社の上層部を気にする姿勢に
愕然とした記憶があります…。 
 
 
しかしながら、

企業経営において、
”社員の声”を聴くことは、
とても重要なことです。

 
経営の神様である松下幸之助さんは、
新入社員の言うことでも
メモを取って聴いていたそうです。

 
つまりは、

”聴く耳を持つ社風”

なぜ?と疑問に思ったことを
口にできる社風をつくることが
とても大切なのです。

 
そのために必要なことは、

”すべてにロジックを!”

なぜそうするのか?
きちんと説明する体制をつくることです。

「これをこうして、こうやればいいんだよ」

作業を教えるだけではなく、
なぜを説明することも忘れない。

なぜを説明すれば、
疑問点だけでなく、改善点も思いつきやすくなります。

 
そして、

何より大切なことは、

”聴くことを、めんどくさがらないこと”

これも…、

言うのは簡単、実行するのは難しいことです。
これは本当に難しい…。

 
社員の声を聴くためには、

”懐の深さ”

言い方を変えれば、

”人格を高める”
 
これが必要です。

 
年を重ねれば重ねるほど、
立場が上になればなるほど、
素直に人の話を聴くのが難しくなります。

 
そういう意味でも、
先程触れた、松下幸之助んさんは、
本当に素晴らしいと思います。

 
ということで、

”社員が意見を言わなくなった会社は危ない”

そうならなにようにするためには、

”社長自らが聴く耳を持つこと”

社長の行動が社風をつくるのです。

 
シンボリック経営®では、
社風をつくるための行動にも言及していきます。

放っておいてもいい社風が出来る…というのは
ある意味、奇跡です。

しっかりと考えたうえで行動するからこそ、
いい社風ができるとシンボリック経営®では考えています。

 
さて…、

あなたの会社では、
社員から意見が挙がっていますか?

 
「しばらく社員の意見が出ていないな…」

もしこうなっていたら…、
危ない会社への黄色信号が点滅しています。

 
聴く耳を持つ社風をつくり、
なぜ?を大切にする会社をつくっていきましょう。

社員の声には、会社を変えるパワーがあるのです。

 

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