「それだと、私のせいになっちゃうじゃない」
ある会社を訪問中に、
こんな言葉が聞こえてきました。
会話の内容から察するに、
ある仕事を外部の企業に委託したところ、
どうやら、うまくいっていないようなのです。
そのことについて、上司にどう報告するか…、
話し合いをしている過程で出てきた言葉が
冒頭の言葉です。
まぁ…、
誤解を恐れずに言えば、
どこの会社にでもある会話かもしれませんが、
これが…、
とても危険な会話なのです。
「それだと、私のせいになっちゃうじゃない」
この言葉に現れているように、
事実を事実として、そのまま報告するのは難しい。
自分に都合のいいように…、
作文されてしまう場合があるからです。
言うまでもなく、
事実が歪められた報告に、価値はありません。
価値がないどころか、
事実ではない報告を元に立てた対策は、
企業を間違った方向へと進め、
大きな損失を生む可能性もある。
それほどの危険性が、冒頭の会話には含まれているのです。
たとえば、
企業のあるある問題のひとつに、
”なぜ売れないのか問題”
があります。
この問題を解決するために
企業内のキーマンにヒアリングをしてみると…、
営業部長は、「製品がダメだから売れない」
製造部長は、「売り方が下手だから売れない」
それぞれ、
”自分の立場”に忠実な答えをするケースが
少なくありません。
しかしながら、
問題解決をするためには、
”事実に対して忠実であること”
これが絶対条件です。
たとえば、
・A地域では売れている。
・Bさんは販売実績を伸ばしている。
などの事実があれば、
営業部長の言う「製品がダメだから売れない」は
事実とは違うことになります。
この場合は、
製造部長の言う「売り方が下手だから売れない」
この方が事実に近いと言えますよね。
A地域での売り方、
Bさんの売り方を研究して、
他の地域、他の人でも実践してみることで、
売れるようになるかもしれません。
組織というものは、
どうしても、立場を生んでしまうものです。
立場で厄介なのは、
”声が大きな人間の意見が通る”
ということです。
先程の例でいえば、
仮に営業部長の声の方が大きければ…、
”製品改良”という間違った方向に
舵を切ってしまう可能性が高くなるわけです。
つまりは、
”立場よりも、事実に対して忠実であること”
経営者は、
これを徹底する社風をつくることが
とても重要なのです。
そのためには、
経営者自らが、事実に対して謙虚になること。
「オレがいいって言ったら、いいんだ!」
そんな、間違ったワンマン経営では、
社員も事実に対して謙虚にはなれません。
事実を事実として受け入れ、
その事実に対して衆知を集め、
”会社のためにはどうするべきか?”
最後は経営者自身が、経営者の責任で決断する。
これが正しいワンマン経営です。
当たり前の話ですが、
聞く耳を持たない経営者の元では、
事実に対して忠実な会社はつくれません。
ということで、
あなたの会社では、
”立場よりも、事実に対して忠実であること”
これが徹底されていますか?
シンボリック経営®では、
組織の在り方についても、しっかりと考えていきます。
もし、問題解決が思うように進んでいなければ、
事実をもう一度確認してみましょう。
もしかしたら…、
事実が歪められているかもしれません。
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