111通目:いい仕事をする人は、いい質問を持っている。

 

「予想していたことが・・・、ついに起きちゃいましたよ・・・」
そう嘆くT社長。

 
何があったのかというと・・・、

 
T社長の会社では、

 
「その発想はなかったわ!!!」

 
思わず膝を打つ画期的な商品の
製造販売を行っているのですが、
発売当初から懸念していることがありました。

 
それが、

 
”パクリ”

 
画期的な商品ではあるものの、

その構造から、

簡単にマネできてしまうのです。

 
そして・・・、

 
発売から1年。

 
この懸念していたことが現実に・・・。

 
つまり、

 
”パクられた!!!”

 
のです。

 
とはいえ、

 
T社長も

ただ単にパクられるのを待っていたわけではありません。

 
権利を守るために専門家に相談し、
実用新案権を取得しました。

 
パクられたことが判明し、
早速動きます。

 
専門家に連絡を入れると、

訴えるためには、

”まずは訴えるに値するか否かの評価を受けなければならない”、

ということで、

その手続きをしてみると・・・、

 
なんと・・・、

 
”訴えるに値しない”

  
との見解が・・・。

 
訴えるには不十分で、

逆に

名誉棄損の損害賠償請求を起こされるリスクもあるとのこと。

 
この話を聞いた私は、
どうにも解せずに聞きました。

 
「取得した実用新案権では、この権利は守れらなかったということですか?」

 
すると、

驚きの答えが返ってきました。

 
「私が肝だと思っていた部分とは、違うところで権利が取得されていたようで、
今回のパクリ商品は、絶妙にその部分を外してきているようなのです」

 
パクってきたのは大手企業ですから、
そのあたりのリサーチはしっかりしているのでしょう。
何とも腹立たしい限りですが・・・。

 
しかし、

 
それ以上に腹立たしいのが、
実用新案権を担当した専門家です。

 
”この商品の肝は何なのか・・・?”

 
それをしっかりと理解したうえで、

 
”何を守らなければいけないのか・・・?”

 
これらをまったく理解しないまま、
権利の取得を進めてしまった感が否めません。

 
T社長も、

  
「もっとしっかりと説明して、確認すれば良かった・・・」

 
そう反省していましたが、
法律のプロではないので、限界があるでしょう。

 
つまり、

 
今回の件で、

その専門家が足りなかったのは、

 
”適切な質問をする”

 
ということ。

 
言うまでもなく、

 
技術について、
誰より詳しいのはT社長です。

 
そのT社長に適切な質問をして、

 
”どこを、どう守るのがベストなのか・・・?”

 
これを探らなければならなかったはずですが、
そこが欠けていたようです。

 
もちろん、

これは、

T社長からのヒアリングだけで判断していますので、
本当のところは分かりません。
専門家の方にも言い分はあるかと思います。

 
ということで、

 
今回の件で、
改めて思ったのが、

 
”質問力の大切さ”

 
いい仕事をする人の多くは、
いい質問を持っています。

質問の内容で、
その人の実力が分かるというものです。

 
その昔、

 
専門学校で講師をしているときには、

質問を聞いただけで、

 
「この人はうかる!」

 
「この人は厳しいかも・・・」

 
これが分かったものです。

 
さて、

 
あなたの会社では、
社員の皆さんの質問力はいかがですか・・・?

 
適切な質問をするためには、
会社の方向性、自社の商品・サービスなどを徹底的に理解している必要ありますが、

シンボリック経営®では、
それらを分かりやすく社員に伝えるためにも
象徴化していきます。

 
社員の質問力について、
いま一度、点検してみましょう。

 
 
 
 

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