76通目:顧客は黙って去っていく。

 

「もう・・・、このサービスを使うのはやめよう・・・」
あるサービスについて、
先日こんなことを思いました。

  
何があったのかというと・・・、

情報収集のために加入していたサービスがあったのですが、
その事務局から、
カード決済が出来なかった旨の連絡があったのです。

 
そのメールを読むと、

有効期限や限度額など、
あたかも、こちらに問題があるような書き方。

しかも、

日本語もちょっとおかしい。

 
「これは・・・、もしかしたら詐欺メール・・・?」

有効期限に問題はなく、
限度額にも問題がなかったため、
念のため、確認のメールを事務局に送りました。

 
送ったはいいのですが・・・、

 
なかなか返信がない。

返信が来たのは、1週間後。

それも、

”めんどくさい”を前面に押し出したメールでした。

 
文面から感じるものは侮れません。

今回も日本語がおかしく、
送信前に読み返してもいないのでしょう。

お客さまに送信するメールという意識の欠落が
容易に想像できます。

 
何度かやり取りするうちに分かったことは、
決済できなかった原因は、
先方にあったということ。

それを最初から分かっていたうえで、
こちらに問題があるような書き方をして、
カード番号の再登録を促していたのです。

 
このサービスの主催者は、
その業界では有名な人ですが、
昔から事務品質には難あり。

ご本人自らが、そうおっしゃっていましたが、
未だに変わっていないことに
残念な気持ちになりました。

 
とはいえ、

反面教師として、
大いに学ぶところがありました。

 
”顧客は黙って去っていく”

 
不満を覚えた多くの人は、
今回の私のように、その不満を告げることなく
黙って去っていくものです。

 
だからこそ、
クレームは有難い。

言うまでもなく、
クレームがあることで、改善する機会が得られるからです。

  
既存顧客を大切にする会社は、

”クレームがあったら、対応策を考えたうえで、即時上司に報告する”

”クレーム自体を問題にするのではなく、報告しなかったことを問題にする”

など、

クレーム対応が組織化されていますが、
今回の会社では、おそらく担当者止まりで、
上には報告されないでしょう。

 
上に報告する体制が出来ていれば、
事務品質が未だに改善されない・・・ということはないですからね。

 
ということで、

”顧客は黙って去っていく”

つまり、

既存顧客を大切にしない会社は、

”常に顧客減少傾向”

新規顧客を獲得し続けなければならないわけです。

 
もちろん、

新規顧客を獲得することは大切です。
企業の重要課題のひとつであることに間違いはありませんが、

”1度お客さまになってくださった方を、より大切にすること”

こちらの方が、もっと重要だと考えています。
 
 
数多い選択肢の中から、
当社を選んでくださった恩に報いるというのはもちろんですが、
それだけではなく、財務的な理由もあります。

 
”新規顧客の獲得コストは高い!”
 
宣伝なくして、お客さまが増えることはありません。

 
新規顧客を獲得するよりは、
1度のお客さまを大切にして、何度も買ってもらう方が
財務的に有利なのは明らかですよね。

 
世の中には、

”新規キャンペーン”

これが溢れていますが、
これ自体に不満を覚えたことはありませんか・・・?

 
「それよりも、長年使っているオレに還元はないのか!」

言葉は乱暴ですが・・・、

多かれ少なかれ・・・

そんなことを思ったことがある人もいるのではないでしょうか・・・?

 
あなたの会社では、
既存顧客を大切にする体制が出来ていますか?
これも戦略のひとつです。

  
もしかしたら、
あなたの知らないところで、
お客さまが去っているかもしれません。

 

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