27通目:何もかも満たされたところに強さはない。創業期の貧乏がビジネスを変える!

 

「リモートワークをするようになって、創業期を思い出したよ」
経営者の集まりで、そう話すM社長。
これについては、私自身も同じ思いを感じていました。

私の創業期…、

オフィスを借りるなんて、夢のまた夢…、

自宅兼事務所…とは名ばかりの、
”ほぼ自宅”で仕事をする毎日でした。

「自宅だと…、なかなか仕事が出来ないな…」

”通勤”という、
それまでは苦痛でしかなかった作業が
実は、仕事のスイッチになっていたことに
改めて気づかされたのです。

 
仕事のスイッチを失い、
仕事とプライベートの切り替えに悩みながら、
何とか仕事をこなす毎日。

 
カフェに行ってみたり、
図書館に行ってみたり、
いろいろ試行錯誤をしながらの創業期でした。

もう20年近く前の話です。
時の流れというのは…恐ろしく早い…。

 
そんなこんなで創業の1年を過ごし、

「このままじゃダメだ!」

一念発起してオフィスを借りました。

 
といっても、

極狭オフィス…、

机と荷物で、ほぼいっぱい…、

 
それでも、
心の中では、

「一国一城の主だ!」

嬉しかったのを、いまでも覚えています。

 
その後は、
ヤドカリのように
成長に合わせてオフィスを移転していくのですが、
思うことがあります。

 
それは、

”創業期は、貧乏を味わえ!”

ということ。

 
貧乏…というと、
ちょっと語弊があるかもしれませんが、

”お金に苦労する”

この経験が、とても大切だと思うのです。

最初から、立派なオフィスはいらない。
限られた予算に、限られた人員、限られた設備、
多くの制約条件がある中で、もがき、苦しむ。

この経験が、精神力を鍛え、知恵を生み出し、
会社、そして、経営者に強さを与えるのです。

 
もちろん、
最初から潤沢な資金があるに越したことはありませんが、
世の中は、”正負の法則”
何かを得れば、何かを失うように出来ています。

お金の苦労をしたことがない人には、
お金の苦労の乗り越え方は分かりません。

まぁ…、

貧乏人のひがみと言われてしまえばそれまでですが、
このコロナ禍を見ても分かるように、
ある日突然、世の中がガラッと変わってしまうこともあります。

 
”お金を失うリスクは、誰にでもある”
仮に失ったとしても、乗り越え方さえ分かっていれば、

「あのときに戻っただけだ!」

いい意味での開き直りも出来ます。
永遠にお金持ち…という保証は、どこにもないのです。

 
ということで、

”創業期は、貧乏を味わえ!”

欠乏感が原動力となり、
やがて、大きな成果へとつながるはずです。

   
これは、創業期に限らず、
新規事業の展開も同じです。

最初から大きな投資はいらない。

”小さく生んで、大きく育てる”

最初は小さくていいのです。

この考えは、シンボリック経営においても
とても重要です。

 
シンボリック経営においては、
企業を象徴するストーリーが重要な意味を持ちますが、
ストーリーには、大きく分けて2つしかありません。

 
それが、

”穴に落ちるストーリー”か、

”穴から這い上がるストーリー”

極論すれば、この2つです。
世の中にある物語、映画やドラマもそうですよね。
  
 
シンボリック経営に相応しいのは、
もちろん、”穴から這い上がるストーリー”

だから、

”最初は貧乏でいい”

最初から満たされていたら、
あとは落ちるしかないからです。

 
その昔、

”マネーの虎”

というテレビ番組がありました。

新たなビジネスを展開したい志願者が、
虎と呼ばれる社長たちにプレゼンし、
出資を募る番組でしたが、
その中で、印象的だったことがあります。

 
それが、

”人間は、自分の身の安全を第一に考える”

ということでした。

 
事業計画を数字で表現する際に、
高い確率で、自分自身の給料を入れているのです。
しかも、それなりの金額を…。

 
マネーの虎たちからは、
当然ながらツッコミが入ります。

「なんで、あなたの給料を払うために、出資しなければならないの?」

当たり前の話かもしれませんが、
誰でも貧乏はイヤなのです。

でも、

貧乏さえも受け入れる覚悟がなければ、
起業など出来ないはずです。 

 
ここで、
あなたの創業期を振り返ってみましょう。

順風満帆…という人は、
おそらく少ないはずです。

ほとんどの方は、厳しい時を乗り越えて
いまがあると思います。

 
まさに、

”穴から這い上がるストーリー”

このストーリーが、
会社、そして、経営者に強さを与えているのです。

 
ただし、
多くの企業では、この強さを具現化できていません。

具現化できていなければ、”共有できない”

共有できれば、

2倍にも、3倍にも、10倍にも…、

その企業が大きくなる可能性があると、
私自身は考えています。

 
つまりは、”シンボリック”

シンボルとして具現化することにより、
社長だけでなく、従業員、取引先などが、その強さを認識する。
強さの共有が、ますます企業を強くし、企業ステージを上げるのです。

 
ということで、
あなたの会社のストーリーは、具現化されていますか?

具現化されていないとしたら…、

それは大きな損失なのです。

 

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