3通目:「何かがおかしいんですよ!」怒りのパワーをプラスに変える。

急に降り出した雨から逃げるように、
小走りで屋根の下に入るK社長と私。

屋根の下から、あるものを見上げて、
K社長がポツリ…、

「あれに、私の想いは入っているんですけどね…」

そこには、
ある果物をモチーフにした
保育園の看板がありました。

K社長が経営する保育園は、
ある地域を中心に3ヶ所開園。

複数開園するK社長は、
傍目から見たら、”やり手”

成功しているように見えるも、
内情は…、少し違っていたのです。

うまくいっていない恥ずかしさがあるのか、
時折目を伏せながら、内情を話し始めるK社長。

保育園にとって、
スタッフの質が、経営の肝ですが、
その肝であるスタッフが安定しない。

雇う、やっと育ったと思ったら辞める、
また雇う、また辞める…、
負のスパイラル状態。

経理等の事務作業も滞りがちで、
自治体に出す資料や、
決算申告はいつもギリギリ。

経営についてしっかり考えたいと思っていても、
日々の仕事に追われ、後回し。

結果として、
行き当たりばったりの経営に…。

「こんなに努力しているのに…、何かがおかしいんですよ!」

悔しさ、怒り、不甲斐なさ、
いろいろな感情が入り混じったK社長の言葉に、
私は、ある種の共感、そして、可能性を感じました。

「何かがおかしい」

この言葉の裏には、

「まだ自分はやれるはずだ!」

そんな力強さを感じたのです。

途中、口を挟まず、
K社長のお悩みを一通り聞いたところで、
私は口を開きました。

「いや~、ここまでよく来られましたよね。
少子化や保育無償化、異業種参入など、
保育園経営を取り巻く環境が大きく変化する中、
3ヶ所も開園し、経営される。
なかなか出来ることではありませんよ」

お世辞でも何でもなく、
ひとつでも大変なところを、
3ヶ所も経営されるというのは、
並大抵の努力ではありません。

続けて、K社長に
シンボルに込めた想いをお尋ねしました。

すると…、

詳しくは書けませんが、
そのシンボルには、
社長の素晴らしい想いが込められていたのです。

想いは込められていたのですが…、
悪く言えば、それだけ。

ホームページや名刺に
シンボルの記載はあるものの

スタッフにも届いていない、
お客さまにも届いていない、
経営にも活かされていない、

単なるアイキャッチ止まりだったのです。

私は言いました。

「K社長、経営を変えるシンボルには、
社長の想いだけでなく、3つの想いが必要なんです。

”社長の想い”

”商品・サービスに込めた想い”

”未来への想い”

これらを文字言語化し、数値化し、具現化する。

そして、具現化した後は、
シンボリック経営の【4つの”つ”】
これを愚直に実践していく必要があります」

シンボリック経営の基本的な考え方をお話しすると、
K社長は、ちょっと興奮気味に…、

「村田先生、少し光が見えてきた気がします!
忘れかけていたシンボルに込めた想いが復活してきました。
この想いを経営に活かせば、何かが変わるかもしれません。
ぜひご指導お願いします」

それに対して私は、

「経営を変えるシンボリックは、簡単にはつくれませんよ。
時には厳しいことも言いますが、すべては経営を良くするためです。
でも、K社長なら大丈夫。一緒に経営を変えていきましょう!」

こうして、
K社長との経営を変える共同作業が始まりました。

まだ始まったばかりですが、
最初の面談ではなかった、K社長の笑顔を見られるのが嬉しい、
そんなことを思う、今日この頃です。

 

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中小企業の経営コンサルティング・経営戦略のシンボリック経営研究所
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