168通目:二つの頭ではなく、一つの志で動く。

 
突然ですが、クイズです。

♪ジャジャン!

 
「Spotify、Netflix、Oracle、これらの企業の共通点は…?」

 
カッチ、カッチ、カッチ…、

タイムアップ!
 
 
さて、

あなたの答えは…?
 
 
ざっくりした問いなので、
答えはいくつもあると思うのですが、
私が着目した答えは…、

 
 
”共同CEOを取り入れた企業”

 
 
冒頭の企業は、いずれもIT企業ですが、
ここ最近は、人工知能(AI)発達により、
競争環境が激変し、より複雑化しています。

 
そんな中での経営者世代交代。

 
カリスマ経営者の後…、

ひとりでは荷が重いということもあるのでしょうが、
技術面と実務面、
それぞれCEOを擁立し、得意分野を相互に補完する2人体制。

 
 
米ハーバード・ビジネス・レビューの研究によると、
共同CEO制を採用する企業87社の株価収益率は9.5%。
米主要企業で構成される株価指数6.9%を上回っているとのこと。
Netflixも、共同CEO体制導入後に、株価は約2.5倍になったようです。

 
 
しかしながら…、

 
 
私自身は、共同CEOについては、懐疑的です。

なぜなら、

私が関わってきた共同企業の、ほぼすべてが
結果的に分離しているからです。

 
 
やはり、

 
”良くも悪くも人は変わる”

 
どちらがいい、悪いではなく、
考え、意見というものにズレは起きる。

 
「お互いに思っていることは、話し合おう!」

 
そう事前に取り決めていたとしても、
これがそう簡単じゃない。
人間には感情がありますからね。

  
一度ズレてしまった歯車を元に戻すのは
並大抵ではない。

  
 
とはいえ、

 
 
うまくいっている共同経営も世の中にはある。
これもまた事実ですよね。

  
私が見る、うまくいっている共同経営の共通点は、

 
 
”完全な対等関係ではない”

 
 
ということ。

 
言い方を変えれば、

 
 
”最後にケツを持つのは誰かが明確”

 
 
ケツを持つ…というのは、
おっさんビジネス用語のひとつらしいですが…、
責任を取るということですよね。

 
 
完全な対等だと、

よく言えば、

 
”2人で分けられる”

 
悪く言えば、

 
”お互いに擦り付ける”

 
銀行などの金融機関が、
共同経営を嫌がる理由のひとつがこれですよね。
2人いる頼もしさがある反面、

 
”誰が最終責任者か…?”

 
これが分からないリスクもあるわけです。

 
 
今後も時代は複雑化していくでしょう。
ひとりの経営者では抱えきれない時代が
既に来ているともいえます。

 
 
「ひとりじゃ不安…、誰かと共同経営しよう!」

 
 
この発想もよく分かりますが、
ここは冷静になって考えてみましょう。

その共同経営の裏には、
人任せの依存が見え隠れしていませんか…?

 
 
お金もある、

いい商品もある、

いいお客さんもいる、

いい人材も揃っている、

 
こんな状況のときには、
共同経営…なんて微塵も頭に浮かびませんよね。
絶対にひとりでやるはずです。

 
依存を期待して仲間になった人は、
同じにように、相手もあなたに依存するでしょう。

 
 
だから、

 
 
シンボリック経営®では、
まずはあなたの想いを象徴化し、
その象徴に共感してくれる参謀役を見つける。
これがベストだと考えています。

 
 
松下幸之助氏には、高橋荒太郎氏が。

本田宗一郎氏には、藤沢武夫氏が。

盛田昭夫氏には、井深大氏が。

 
  
”名経営者に、名参謀あり”

 
傍から見れば、
共同経営者的に見えていたとしても、
そこには明確な立場の差はあった。

 
「ケツ持ちはオレがやる!」

 
そんな覚悟があったからこその
名参謀だったのではないかと思います。

 
 
ということで、

 
 
共同経営の考え方も、人それぞれ。
正解・不正解はありません。

 
ただし、

 
絶対に覚えておきたいのは、

 
”依存するつもりがちょっとでもあれば、やめておく”

 
依存は信頼ではない。
信頼とは、相手に任せながらも、自分が責任を取る覚悟を持つこと。
最初は良くても、結果的にはうまくいかないでしょう。

 
 
さて、

 
 
あなたには、参謀役がいますか…?

想いでつながった参謀役がいるか否かは、
事業成功の大きなカギです。

 
経営とは孤独な作業。
しかしそれは、孤立とは違います。。
志を共にする参謀がいれば、孤独が力に変わるのです。 

 
 
 
 

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