58通目:社員の意識を変える唯一の方法。

 

「いくら言ってもダメなんだよね」
経営者仲間との集まりで、そんな話になりました。

 
何の話かというと…、

”意識を変える”

というお話。

 
経営者が、いくら意識改革を叫んだところで、
残念ながら、意識はそう簡単に変わりません。

 
その昔、

大前研一さんが、こんなことを言っていました。

「人間が変わる方法は、三つしかない。

ひとつは、時間配分を変える。

二番目は、住む場所を変える。

三番目は、付き合う人を変える。

この三つの要素でしか、人間は変わらない。

もっとも無意味なのは、”決意を新たにする”ことだ。
かつて決意を新たにして何が変わっただろうか」

 
私自身にも心当たりがあります…。

失礼ながら、

みなさんにも、
心当たりがあるのではないでしょうか…?

 
「よし!やるぞ!」

そんな決意を新たにして、
何も変わらなかったことが…。

 
自分自身で決意したとしても
自分の意識でさえ、
変えることが難しい。

それなのに、
他人の意識を変えるとなったら…、

これはもう不可能に近い。
いくら意識改革を叫んだところで、
相手の意識は変えられない。

 
よく考えてみれば、
当たり前のことですよね。

 
では、
どうすればいいのか…?

 
先程の大前研一さんは、
続けて、こんなことを言っています。

 
「行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない」

つまり、

変えるのは、意識ではなく、”行動”

小さな行動でもいいから、
とにかく行動を変えていくのです。

 
言い方を変えれば、

頭ではなく、”手を動かす”

具体的に手を動かすことで、
結果的に意識も変わる。

 
経営の師匠である小宮一慶さんからは、
こんなことも教えて頂きました。

「柔道・剣道・華道・茶道、
道がつくものは、すべて、”型”から入る。

剣道であれば、素振りを何百回・何千回・何万回と行う。
この小さな行動の繰り返しから、意識が芽生えてくる

 
私自身は、
少年時代、サッカーをやっていましたが、
何百回・何千回・何万回と練習したことが、
試合で咄嗟に出来るという経験をしました。

練習という行動の繰り返しにより、

”こうなったら、こう動く”

これが、自分の中の意識に刷り込まれ、
無意識に出来るようになったわけです。

 
これは、車の運転も同じですよね。

最初のうちは、
全神経を集中し、おっかなびっくり運転していても、
繰り返しているうちに、自然と運転が出来るようになる。

考え事をしながら、歌を歌いながらでも
無意識に運転できるようになるわけです。

 
これらのことは、
意識を変えたから出来るようになったのではなく、

”行動を変えたから出来るようになった”

上記の例のように、
仕事とは離れて考えてみると、
よく分かりますよね。

 
ということで、

社員の意識を変えたければ、

”行動を変えること”

それには、

指揮官先頭で、

”経営者自身が、まずは変えること”

これがとても重要です。

 
たとえば、

”絶対に遅刻をしない”

経営者の中には、
平気で社内会議に遅れてくる人もいますが、
この行動が、社員の意識を変えているのです。

「どうせ社長も遅れるだろうし…、ちょっと遅れてもいいだろう…」

小さな行動を徹底しないことで、
社内の空気が緩くなり、徐々に腐っていく。

このことを忘れてはいけません。

 
シンボリック経営®では、

”社員にどう動いてもらいたいのか?”

この辺りも、
具体的に考えていきます。

  
あなたの会社では、
意識改革を叫んでいませんか…?

もしそうであれば、
まずは、”行動改革”

具体的な行動を変えない限り、意識は変えられないのです。
 

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