147通目:職場の雰囲気をつくるもの。

 
「体調が悪いと言われてしまうと…、その先、なかなか難しいですね…」
困り果てるY社長。

 
どうやら、

 
社員のひとりが、
遅刻や早退、欠勤が続いているようなのです。

 
当初は心配していた周りの社員たちも、
最近では雲行きが変わってきました。

 
 
なぜなら、

 
 
”遅刻する前の日は、休みの日が多い”

 
 
これに気づいてしまったからです。

 
「休みの日に、夜遅くまで遊んでるんじゃないの?」

 
そんな疑いが、
どこからともなく…、
社内に広まっていきました。

 
 
その話は、当の本人の耳にも入り、
ますます出社しづらい環境に…、
まさに悪循環です。

 
 
当たり前の話ですが、

大前提として、

 
 
”会社は仕事をするところ”

 
 
です。

 
しかしながら、

 
昨今では、

 
なにかあれば、

 
すぐに、

 
 
「ハラスメントだ!」

 
 
そんなことを言われてしまう
世の中の風潮もあり、
注意しづらい環境にあります。

 
 
”弱者が最強!”

 
 
そんな揶揄までされてしまう
日本社会になっていますよね。

 
 
たとえ、

その人が間違った行動をしていると分かっていても、

 
 
「注意したら、あとで何を言われるか分からない」

「注意したら、可哀想だし…」

「まぁ、自分があとでフォローしておけばいいか…」

 
 
本人には、直接注意しないこともあるようですが、
これは単なる甘さ。

優しさで上記対応をしているつもりであっても、
実際は冷酷そのもの。

 
 
なぜなら、

 
”その人の成長に、まったくつながっていないから”

 
です。

 
 
つまり、

 
 
誤解を恐れずにいえば、

 
 
”職場は厳しいところであるべき”

 
 
なのです。

 
 
甘さというコインの裏側は、”冷酷”

厳しさというコインの裏側は、”優しさ”

 
 
その人の成長を願う。
その人が成長すれば、組織が成長する。
組織が成長すれば、みんなが潤う。

 
 
”言ってあげることが優しさ”

 
 
言う方も勇気が要ります。
言ったら嫌われるかもしれません。

 
 
だからといって、

 
 
「まぁ、いいんじゃない。大丈夫だよ」

 
 
ヘンに理解のある上司・先輩面をしていたら、
確かに嫌われないかもしれませんが、

組織力は確実に落ちていき、
やがて、みんなに負のチカラとなって帰ってきます。

 
 
しかしながら、
 
 
会社が、
社員の私生活にまで口を出すのは
法律を考えても、難しい面があります。
 
 
「休みの日に何をしてるの?」

 
 
こんなことを聞くのは
簡単なことではありませんが、
放っておくわけにはいきません。

 
 
ということで、

 
 
冒頭の会社では、
問題の社員だけではなく、
すべての社員について、個別面談を毎週行うことにしました。

 
面談といっても、
1回10分程度です。

 
仕事の進み具合や、
困っていることを
上司と話していきます。
希望があれば、社長との面談も可能です。

 
 
その結果…、

 
 
問題の社員については、

 
”仕事の遅滞”

 
これが発覚しました。

 
休みの日の後の遅刻は、

いわゆる、

”サザエさん症候群”

 
 
「また明日から仕事か…」

 
 
そんな気持ちから、
会社に足が向かなくなっていたようです。

 
 
ということで、

 
 
今回は、
無事に解決しそうですが、
中には、本当の問題社員もいます。

 
その多くは、

 
 
”採用の間違い”

 
 
採ってはいけない人を、
採っているのです。

 
 
そうならないためには、
経営者であるあなたの思考を
しっかりと文字言語化しておく必要があります。

 
 
「人手不足だし…、まぁいっか…」

 
 
そんな調子で採用していたら、
後々大変になります。

 
 
経営の名著・ビジョナリーカンパニーにあるように、

 
 
”適切な人をバスに乗せる”

 
 
これが本当に重要です。

 
 
そのためには、
経営者であるあなたの思考を文字言語化すること。

  
「うちはこんな会社で、こういう人を求めています!」

 
これをシンボリックな表現に変え、
それを書いた旗を振り、同志を集めるのです。

 
 
さて、

 
 
経営者であるあなたは、注意していますか…?

 
注意したことで、その人のチカラは高まり、
組織力は上がっていますか…?

 
 
正しい指摘も、

 
「社長、ハラスメントです!」

 
なんて言われてしまったら…、

 
 
それは、適切な人をバスに乗せていない。
採用の誤りかもしれません。

 
 
もちろん、言い方は重要です。
仕事は背中を見て覚えろ、そんな時代でもありません。

厳しさと冷酷を履き違えないようにしなければいけません。

 
 
 
 

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