139通目:組織の人間関係を良くする方法。

 

「前から不満だったんですよね…」
あるサービスについて話すE社長。

 
E社長は、会社を立ち上げたばかり。
いま現在は、ひとりで切り盛りしています。

 
 
そんな状況もあり、

  
  
ある秘書代行サービスを利用しているのですが、
それに対する不満が、冒頭の言葉です。

 
 
具体的には、

 
 
”誰から電話があったか?”

 
 
これしか連絡してこないことでした。

 
E社長は、ひとりで切り盛りしています。

  
つまり、

 
優先順位が非常に重要なわけです。

 
 
誰からの、”どんな用件だったのか…?”

 
 
ここまでの報告がないと、
判断するには不十分なのです。

 
 
E社長は言います。

 
 
「折り返して電話したら、
急ぎでもないし、何てことない用件の場合も多いんですよ」

 
 
時間は有限。

ひとりで切り盛りしているE社長にとっては、
死活問題でもあるのです。

 
 
そこで、

 
 
しばらくは我慢していたE社長でしたが、
秘書代行サービス会社に連絡を入れました。

 
 
「具体的な用件まで聞いて、報告してもらいたいんですが…」

 
 
それに対する先方の回答は…、

 
 
「そこまでの対応となりますと、追加料金が発生します」

 
 
苦笑いするE社長。

 
 
秘書代行サービスであれば、

 
「どのようなご用件でしょうか?」

 
この一言は、あって然るべき…、
そう考えていたからです。

 
 
つまり、

 
 
そもそもの、”電話番の定義”が違っていたのです。

 
その秘書代行サービス会社では、

 
 
”電話を受けるだけ”

 
 
これが基本の定義だったわけです。

 
「どのようなご用件でしょうか?」

 
もう一歩踏み込むのは、オプション…、

 
 
ということで、

 
 
E社長は、
秘書代行サービス会社を変更しました。

 
 
まぁ…、

 
 
私自身も、

 
「どのようなご用件でしょうか?」

 
これは基本の定義に含まれると思うのですが…、

この例は、

E社長、秘書代行会社、どちらも悪くありません。

 
  
なぜなら、

 
 
”お互いの定義が違っていた”からです。

 
 
もちろん、

 
 
契約前に定義の擦り合わせをしていなかったという点では、
お互いに落ち度はありますが、
どちらも自身が正しいと思っていたわけです。

 
 
つまり、

 
 
”定義の違いは、結果の違いを生む”

 
しかも、

 
”お互いに、自分は悪いと思っていない”

 
 
これが…厄介です。

 
 
このことは、

 
 
外部とのやり取りだけでなく、
自社内部のやり取りでも要注意です。

 
 
その昔は…、

 
 
「仕事は見て覚えろ!」

 
 
ある意味では、正しいわけですが、
いまの時代、なかなか難しい面があります。

 
 
「これやっといて」

 
 
先輩が後輩に、

  
”雑に仕事を振る”

 
そんなビジネスシーンもよくありますが、

 
 
これでは…、

 
 
定義もなにもないので、
振った側が望む成果が上がってくる確率は
かなり低いですよね。

 
 
「はぁ~、違うんだよな~」

 
 
先輩にそんなセリフを吐かれたら…、

  
 
「だったら、最初からきちんと説明しろよ!」

 
 
後輩の心の中には、
そんな反発心が芽生えることでしょう…。

 
 
結果として、

 
 
良い職場環境とはならず、
良いチームもつくれないわけですよね。

 
 
ということで、

 
 
何をやるにも、定義を擦り合わせましょう。

定義を確認する一手間を加えることで、
組織力は確実にアップします。

 
 
たとえば、

 
 
会議においても、

 
”テーマを決める”

 
「今日の会議では、A商品の販促について話し合います」

 
これがある意味では定義になるわけですが、

世の中には、

 
”なんとなく集まる会議”

 
もあります。

  
これだと、
何を話し合っていいのかも分からず、
生産性は上がりません。

 
 
ところで…、

 
 
あなたの会社では、
定義が明確になっていますか…?

 
定義ひとつが、
職場の人間関係を変え、
組織力をアップさせることを忘れてはいけません。

 
 
 
 

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