8通目:”魂は細部に宿る”、育てたようにシンボルは育つ。

 
「村田先生、ついに完成しましたよ!」

待ってましたかのような、I社長の第一声に、
私自身も、”ワクワク・ドキドキ”

完成したホームページをチェックするために、
I社長の会社を訪問したのです。
 
I社長の会社は、
内装関係の仕事をしている設立5年目の
まだまだ若い企業。

しかしながら、

設立初年度から億単位の売上を達成し、
わずか3年目で税務調査が入った…、
という税務署も注目するほどの(!)
順調に売上を伸ばしている会社です。
 
ちなみに、
その税務調査では、”申告是認”
特に指摘事項がなかったという証である「是認通知書」を
誇らしげに見せてくれました。
 
そんなI社長でしたが、
企業の成長とともに、
誰もが悩むマネジメントに悩みました。

”ヒト・モノ・カネ”

悩みの定番で、
ある意味、
順調に悩んでいたのです。
 
特に人の問題は深刻でした。

どちらかといえば、
いわゆる3K(キツイ・キタナイ・キケン)の部類に入る仕事。

”続かない”

”無断で休む”

”手を抜く”

人を採用するも、
I社長の作業量は変わらない…。

変わらないばかりか、
スタッフのフォローで、逆に増えていたのです。
 
売上が増えるのに比例して、
スタッフへのクレームも増える現状に、

「これは何とかしなければ…、会社が潰れる…」

危機感を覚え、
シンボリック経営の導入を決意されたようです。
 
もともと経営について真剣に考えていたI社長は、
トントン拍子にシンボルをつくり、

そのシンボルをつかったホームページを完成させ、
本日のお披露目となったのです。
 

「村田先生、どうぞ見てください!」

I社長のパソコンの前に案内され、
ホームページをチェック。

トップページから順番に見ていくと、
I社長が早く見て欲しい理由が分かってきました。

文章、写真、デザイン、
すべてが素晴らしかったのです。

「I社長、素晴らしいじゃないですか!
この短期間で、よくここまでのモノをつくられましたね」

私の言葉に、

「そうでしょう~!」

と言わんばかりの笑みを浮かべるI社長。
 

しかし…、

「素晴らしいんですが…、気になる点もあります」

私の言葉で、
一瞬で、I社長の顔色が変わりました。

「その気になる点というのは、シンボルの扱い方です。
たとえば、ここ」

画面を指しながら、続けます。

「シンボルを使うのはいいんですが、
シンボル全体が見えずに、ヘンな位置でカットされています。

おそらく、
デザイン的にカッコよく魅せるという意味だとは思うのですが、
変えた方がいいかもしれません」

「I社長の会社にとって、シンボルは大切なものですよね。
そのシンボルがカットされて表示されていたら、
それほど大事なものではない、そんな印象を与えてしまうと思うんです。
もちろん、I社長にその考えがないことも分かっていますが、

”魂は細部に宿る”

細かい話ですが、こういう扱いをしていると、
スタッフたちの間では、時間の経過とともに、
”単なるマーク”ぐらいのものになってしまうのです」
 
私の話を聞いて、

「すぐにデザイナーと打ち合わせします!」

その場で、デザイナーに電話をしていました。

やはり、優秀な社長は行動が早い。
後回しグセがありません。
 

ということで、

I社長の会社では、
シンボルの表示を見直し、

”会社にとって、大切なものである”

それが感覚で分かるページに
生まれ変わりました。
 

昔から、

”育てたように子は育つ”

と言いますが、シンボルも同じです。
 
”雑に扱ったシンボルは、単なるマークに終わる”

いま、I社長の会社では、
シンボル中心の経営に取り組んでいます。
 

私の考えである、

”5年後を支えるの新規事業、10年後を支えるのはシンボリック”

この言葉の通り、
シンボルの浸透、言い方を変えれば、
社長の考え方の浸透には時間が掛かります。
 

しかし、

重要なことは、

”改革をスタートした”

ということ。 
  
ただマネジメントに悩んでいるだけだったら、
5年後も、10年後も、
当然ながら何も変わりませんが、
I社長は一歩を踏み出した。
 
この一歩が
企業の5年後、10年後をつくるのです。

”あなたの会社にも、シンボリックを!”

次は、どんな経営者との出会いがあるのか…、
楽しみで仕方ありません。

 

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