32通目:社長の苦労は、社長になった者しか分からない。  ひとつ上の経営にするために必要なこと。

B!

 

「もう…辞めましたよ…」
電話越しでも、その落胆ぶりが容易に想像できる…、
友人であるI社長。

 
どうやら、
4月に入社した社員が、
わずか一週間で退職したようなのです。

 
社長というのは、 ”繊細”

少なくても、私が接してきた社長たちは、
良くも悪くも繊細でした。

 
周りからは豪快に見えていたとしても、
そこはやはり、ひとりの人間。

”社員が辞めると、自分自身を否定された気がするもの”

確実に傷ついているのです。

 
誰が入社して、
誰が退社したかもよく分からない大企業とは違い、
多くの中小企業では、
顔と名前をハッキリ認識できますからね。
尚更です。

 
仮に…、

中小企業の社長が、
社員の入退社に対して何も感じなくなったら、
それはそれで問題です。

 
ということで、

急遽I社長のための”激励会”を開催。
経営談義に花を咲かせました。

 
テーマの中心は、

やはり、”人材”

 
人の問題というのは…、

何年、何十年、
社長をやっていたとしても 
悩みが尽きることはありません。

 
今回の退社の件で落ち込むI社長に
私は言いました。

 
「入社して一週間で辞める…というのは、
明らかに、”採用の間違い”

I社長のことだから、会社のことについて、
入社前に、よくよく説明していたとは思うけど、
それでも間違いは起こる。
採用に100%はあり得ない」

「I社長の会社がどうこう…ではなく、
単純に合わないと思ったから辞めたんだと思う。
ある意味では、早めに辞めてもらって良かった。
お互いのためにもね」

「これが、3ヶ月経ったぐらいで辞める…、
となったら、考えるべきことがある。

なぜなら、

その場合は、”教える仕組み”
これに問題があるかもしれないから」

 
入社して3ヶ月ぐらいで辞める…というのは、
社員教育に問題がある場合が多いと考えています。

昔ながらの、

”仕事は、見て覚えるもの”

この発想だと、
ついてこられる人と、そうでない人、
その人の能力に頼る部分が大きくなり、
どうしても差が出てしまいます。

 
そうなると、

ついてこられない人は、

「この会社に、自分は求められていない…」

そう感じて、
辞めていくのです。

 
こうならないようにするためには、

”一人前と一流は違う”

このことをしっかり理解して、
まずは、
ルーティンの仕事ができる、”一人前にすること”
実務を身につけさせる訓練をすべきなのです。

 
そのために必要なことは、

”教える仕組み”

「今日から入った○○さん、よーく教えておいてね」
こんな感じで、先輩に丸投げしているとしたら…、

人が育つかどうかは、
その先輩の能力に左右されてしまうことは
言うまでもありません。

また、

新人に対して、
一流になるための研修を受けさせている企業もありますが、
それは時期尚早。

”いつ、何を学ばせるか?”

これにもタイミングがあるのです。

 
続けて、辞めるケースでもうひとつ。
入社2~3年で辞める…、これも多いですよね。

入社後2~3年で辞めるケースの場合は、
”その会社を見切った可能性”があります。

 
「この会社にいても、将来がないな…」

もちろん、前向きな転職という人もいますが、
そうでない場合があるのも現実です。

 
たとえば、”昇給”

年間で給料がどれぐらい上がるのか?

 
最近では、
バンダイナムコエンターテインメントが、
大卒初任給29万円スタート、

全社員の基本給を一律で5万円上げることが
話題になりましたが、

社員にとって、給料というのは、
自分の人生がかかった大切なことなのです。

 
仮に、年1万円昇給するとしたら、
10年で10万円。

10年後の自分の年齢を考えて…、
いろいろと考えるのでしょう。

 
「1万円昇給させることが、どんなに大変なことか!」
社長としては、言いたいことが山ほどあるでしょうが、
社長の苦労は、社長になった者でしか分からないのです…。

 
ということで、

人の問題というのは、永遠のテーマ。
解決することは、おそらくないでしょう。

 
社長というのは
やりがいがある反面、本当に大変な仕事です。
心の動きも、慌ただしいです。

 
「やってやるぞ!」
やる気に満ち溢れるときもあれば、

「やってられるか!」
苦労が報われないときには、
投げ出したくなるときもあります。
今回のI社長がそうでした…。

 
終わることのない、この繰り返しを乗り越えて、
社長は強くなっていくわけですが、
思うことがあります。

 
それは何かというと…、


”社長にも、コーチは必要”

ということ。

 
スポーツ選手や、音楽家と同じように、
叱咤激励する存在は必要だと思うのです。

 
そして、

その存在になり得るひとつが、

”コンサルタント”

成功している経営者の多くは、
コンサルタントをうまく活用しています。

  
今回のI社長にとっては、
私自身がその存在になれたと自負しています。
経営談義を終えたあとは、やる気に満ち溢れていました!

  
社長の幸せがテーマのひとつである
シンボリック経営において、

”社長を応援すること”

コーチとしての役割も
重要な存在意義のひとつなのです。 

  
ということで、

あなたには、経営のコーチはいますか?
ある意味では、スポーツの上達と同じことなのです。

 

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