157通目:カリスマという病と、哲学という薬。

B!

 
「またか…」
 
トランプ氏の大統領選出馬を契機に、
政治的な動きが目立ち始めたイーロン・マスク氏。
テスラの株主たちの心中はいかに…。

 
テスラの株主たちは、
5月28日付の手紙で、

 
 
「本業であるCEOの仕事に、
少なくても、週40時間以上を充てるように」

 
 
そう要求していた矢先の新党結成…。

株価も7%下げで反応するも、
マスク氏は、どこ吹く風。

 
 
米金融大手モルガン・スタンレーの見立てでは、
テスラの自動車事業は、
テスラの潜在的価値の5分の1にも満たないとのこと。

 
 
つまり、

 
 
現在の株価は、

  
 
”マスク氏が描くテクノロジーの未来”

 
 
これに支えられているわけです。

 
 
この、

 
”強烈なビジョンを描くこと”

 
これは、

経営者にとって、絶対に必要な能力であると同時に、
諸刃の剣でもあります。

 
 
なぜなら、

 
 
強烈であればあるほど、

 
いわゆる、

 
”カリスマ経営者”

 
になってしまうからです。

 
 
もちろん、

 
 
カリスマ経営者の
すべてが悪いわけではありません。
 
 
企業を引っ張るカリスマのチカラは
企業の業績を押し上げます。

 
 
しかしながら…、

 
 
ひとたび、そのカリスマが去ってしまえば…、

 
低迷リスクも同時に抱えるわけです。

 
 
同じカリスマでも、
Appleのスティーブ・ジョブズ氏は、
脱・カリスマをうまくやった経営者だといえます。

 
ジョブズ氏亡き後も、
Appleの売上高・純利益は、
堅調に推移していますよね。

 
 
その理由のひとつは、

 
 
ジョブズ氏が、
ジョブズ氏のコピーを求めなかったこと。

 
後任のティム・クック氏は、
こんなことを言っています。

 
 
「私はスティーブから、
どう考え、どう信じ、どう導くかを学びました。
 
しかし、スティーブは、
私に、“自分自身になれ”と教えてくれました。
 
そして私はいま、私自身としてAppleを導いています」

 
 
つまり、

 
 
ジョブズ氏は、、
自分自身をAppleの象徴にするのではなく、

 
”Think different”
 
  
この哲学を象徴にすることが、
Appleのためになることが分かっていた。

 
 
おそらく、

 
  
自分という存在が神格化されることで、
Appleの思考が止まることを、恐れていたのでしょう。

 
 
果たして、

 
 
マスク氏が考えている、テスラの未来とは…?

 
少なくても、

 
いまのところは、
マスク氏が去ったあとの、
テスラの飛躍は想像できません…。

 
 
ということで、

 
 
私たち中小企業経営者においても、
規模の違いはあるにせよ、
ジョブズ氏、マスク氏と同じ問題を抱えています。

 
あなたが創業者であれば
カリスマになる傾向は強く、
あなたの存在が、会社を回しているでしょう。

 
テスラの場合は、
5分の4以上の価値が、マスク氏が描く未来にありましたが、
あなたの会社ではいかがでしょうか…?

 
 
あなた自身が会社を引っ張ることは、
もちろん重要なことですが、

 
それは裏を返せば、

 
”あなたがいなくなったら終わる”

 
このリスクを抱えていることを忘れてはいけません。

 
 
私たちシンボリック経営®が目指しているのは、
長く続く成功、長く愛される会社です。

 
そのためには、
あなたの会社の、”Think different”をつくらなければなりません。
 
 
あなたの会社の社員は、
どんな言葉を大切にして、どんな姿勢で仕事に取り組んでいますか…?

 
あなたがいないときにでも実行されていることが、
あなたの会社の、”Think different”
あなたの会社の哲学なのかもしれません。 
 
 

 
 
 
 

✅メルマガでしか書けないこともあります。
✅登録は無料、ノーリスクです! 下記をクリック!

最新の記事はこちらから