175通目:こだわりを活かすための条件。

B!

 
「100円ショップは、価格が100円であれば、それでいい」
昨今の人件費や資材の高騰、円安の進行で調達コストが増えるなか、
100円にこだわるのは、セリアの河合映治社長。

 
ほかの100円ショップが、
300円・500円など、違う価格帯の商品を増やし、
脱100円の動きを進めている中でも動かない。

 
この決断が、

 
吉と出るのか、凶と出るのか…、

 
なかなか難しいところですね。

 
 
セリアでは、

  
”100円が無理なら売らない”

 
ビニール傘やスリッパなど、
100円で出来なくなったものは販売をやめているようです。

また、

300円や500円の商品を売らないのも、
慣れないことをやっても、うまくいかない、
という考えからやらないとのこと。

 
 
つまり、

 
 
”品ぞろえを犠牲にして、100円を堅持している”

 
 
ということですよね。

 
河合社長はいいます。

 
「他社が100円以外のところに行ってくれたおかげで
残存者利益がある。
まずセリアで消耗品を買って、なかったら他店に行く」

 
  
それはそうなのですが…、

 
 
この前提は、

 
”セリアだけは、100円にこだわっている”

 
これが知られていて、はじめて成り立つ話だと思うのです。

 
 
ちなみに私自身は、

 
新聞記事を読むまで、
セリアだけが、このこだわりを持っていることを知りませんでした…。

  
  
価格について思い出すのが、
いまから20年ぐらい前に起こった牛丼戦争です。

 
「吉野家」「松屋」「すき家」
牛丼を扱うお店が、低価格で競っていたときがありましたよね。

 
私たち消費者は、
知らず知らずのうちに
QPSの組みあわせで商品サービスを選んでいます。

  
QPSとは、

Quality(クオリティ:品質)

Price(プライス:値段)

Service(サービス)

私の師匠である小宮一慶氏に教えていただいたことです。

 
  
他社に比べて、
圧倒的なQやSがあれば話は別ですが、
そうでない場合…、

 
ライバルがPを下げたら、
こちらもPを下げないと対抗することができない。
牛丼がまさにそうでしたよね。

 
  
誤解を恐れずに言えば…、

 
 
牛丼は、
どのお店で食べても、それほど大きな差はありません。

 
つまり、

 
QやSでは、
差がつけにくい商品ということ。

牛丼戦争のときには、
価格を下げなかった「吉野家」の業績が悪化しました。

 
 
今回の100円ショップも、
これと同じことがいえると思うのです。

 
私たちは100円ショップに対して、
QやSを、それほど期待していない。
Pに期待しているわけです。

 
その意味では、
セリアの戦略は合っているといえるわけですが、

そのための前提は、

 
”セリアだけが、100円にこだわっていることが知られていること”

 
知られていなければ、
100円ショップマニアを除いた、多くの人たちにとっては、
 
「どこの100円シップに行っても同じ」

 
そう思われる確率が高い。

 
 
また、

  
 
ほかの100円ショップが、
P(価格)を上げているときに上げないのは、
上げるチャンスを逃しているともいえるわけです。

 
セリアの残存者利益戦略がうまくいくのか否か…、
 
注視していきたいと思います。

 
 
ということで、

 
 
あなたの商品・サービスは、
QPSのどこで差をつけていきますか…?

 
そして、

 
そのこだわりは、お客さまに伝わっていますか…?

 
 
いくらこだわりがあっても、
お客さまに伝わっていなければ、ないのと同じです。

 
”あなたの商品やサービスといえばこれ!”

ひと言でいえる象徴を確立していきましょう。

 
 
 
 

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