95通目:初動を間違えると、終わりが近づく。

B!

 

「終わるときは、あっという間ですね・・・」
経営者の集まりで、こんな話題になりました。

 
何の話かと言うと、
ジャニーズ事務所についてです。

 
あれだけ隆盛を誇っていた企業が、
最後の頼みの綱であった記者会見も不発に終わり、
実質的な終焉を迎えようとしています。

 
なぜ、新社長を東山氏にしたのか?

なぜ、ジャニーズ事務所という名前に固執したのか?

なぜ、第二会社方式を採らなかったのか?

 
いろいろな疑問がありますが、

ひとつ思うことは、

 
”世間の声を甘く見過ぎた”

ということではないかと思います。

 
喉元過ぎれば熱さを忘れる・・・、

ではありませんが、

藤島ジュリー景子氏が代表を外れ、
東山新体制にすれば、

そのうち元通りに・・・、

なんてことを考えていたのではないかと・・・思ってしまいます。

 
それと、

 
中途半端な新体制発表になった裏には、

ファンクラブ会員数・延べ1,100万人超、

ファン1人あたりの年間消費額55.6万円、

これらの既得権益を手放したくなかったことも
あるかもしれません。
 
 
ここで話を戻します。

 
今回の記者会見で、

もしも第二会社方式による新体制を発表していたら、

どうなっていたでしょうか・・・?

 
既存のジャニーズ事務所は、
被害者救済の対応のみを行う。

 
タレントのマネジメントについては、
新会社で行う。

新会社は、ジャニーズの名前を外し、
社長も、ジャニーズとは無縁の人とする。

 
こうしていれば、

もしかしたら、

ここまでのスポンサー離れは起きなかったかもしれません。

 
と・・・、

こんなことは、
あれだけの企業ですから、
優秀な人もたくさんいて、
もちろん分かっていたことでしょう。

 
それでも、

あの記者会見になってしまったのは、
世の中の感覚とのズレがあったということなのだと思います。
世間感覚を持つことは、本当に重要ですよね。

 
とはいえ、

今回のジャニーズ事務所の件は、
他人事では決してありません。

 
企業が活動すれば、
必ず、社会に対して何らかの影響を与えているからです。

 
その影響は、
良いものもあれば、悪いものもあります。

 
あのピーター・ドラッカーも、

 
「マネジメントには、
自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、
社会の問題の解決に貢献する役割がある」

 
と言っています。

 
SDGs(持続可能な開発目標)という言葉も
一般化してきている現在では、

企業が果たす役割というのは、
無視できないひとつとなっています。

  
つまり、

 
自分だけが儲かればいい、

自社だけが儲かればいい、

 
そんな企業は、淘汰されていくということ。
当たり前ですよね。

 
シンボリック経営®では、
長く愛される企業を目指していますが、

そのためには、

 
”社会問題の解決”

 
この要素が不可欠だと考えています。

 
まずは、

自社が社会に与える影響を考えてみましょう。

 
そのうえで、

良い影響は、より伸ばし、

悪い影響は、改善していくことです。

 
確実に時代は変わっています。
認識を間違えれば、あっという間に会社が終わるかもしれません。

 

 
 
 
 

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