今週の提言(コラム)
Symbo からの手紙 ~シンボリック経営の視点~

 

「それが…、よく分からないんです…」
私からの、ある問いに対するF社長の答えです。

 
この答えの裏にあるものが、
F社長のモヤモヤ・ストレス・苦悩であることは
容易に想像できました。

 
F社長の会社が行っているのは、映像制作。

その中でも、
とりわけ制作期間が長いジャンルのものを請け負っています。

  
さて、

冒頭の私からの問いですが、

それは、

「案件ごとの利益額・利益率はどれぐらいですか?」

というものでした。

 
F社長曰く、

案件ごとの利益額・利益率の計算について、
これまで何回か取り組んではみたものの、
なかなかうまくいかず…、

その原因のひとつは、
労働集約型のビジネスであるということ。

少ない人数で行っていることもあり、
制作業務で手一杯。
どうしても数字関係が後回しになってしまう。

 
決して怠けているわけではない社員たちを見ていると、
F社長としても、あまり強く言えず…、

かといって、

このままでいいはずがない…、
中には、確実に赤字の案件もあるからです。

 
”数字を知りたいのに、つくれない”
F社長は、ジレンマに苦しんでいました。

 
そんなF社長に、
私は言いました。

「F社長、厳しい言い方になりますが、
問題なのは、F社長が方針を明確にしていないことです

「たとえば、F社長の中では、
案件ごとの目標利益率があると思いますが、
社員のみなさんは、その利益率を理解していますか?」

 
すると、

F社長は答えます。

 
はい、目標の利益率は〇%です。
正確に言うと、案件の種類ごとに、目標利益率は若干違いますが、
私の中では明確にあります。
方針についても、ちょっと待ってくださいね」

 
そう言って席を立つF社長。

しばらくして戻ってくると、
文書でまとめられた方針書を持ってきました。

 
その方針書を見て私は、

「素晴らしいものがあるじゃないですか!
社員のみなさんは、これを理解してるんですよね?」

 
F社長は言います。

「はい、会議で配ってるので、理解していると思います」

 
これ…、

やってしまいがちですよね…。

 
”配れば読んでくれる”

残念ながら、これは幻想です。

読んだとしても、その場限り。
理解するまで熟読してくれる人は、
まずいません。

 
しばらくすれば、

「そんなのありましたっけ…?」

こうなるのが目に見えています。
 
 
さらに言えば、

1回や2回説明したところで、
浸透などするはずがありません。

 
会社の方向性や、
経営理念、ミッション、ビジョンなどは、

繰り返し、繰り返し、
何度も伝えていく必要があります。

 
なぜなら、

誤解を恐れずに言えば、
社員たちは、”興味がないから”

破綻したJALを再生させたときの稲盛和夫さんも、
フィロソフィ浸透のための勉強会を行うなど、
相当な時間を掛けましたよね。

 
JALには、
基礎力の高い、優秀な人材がたくさんいたと思いますが、
それでも、自然には浸透しないわけです。

 
ということで、

F社長の会社では、
コロナを言い訳にして、
開催しなくなっていた全体会議を復活させ、
毎回、方針書の説明をしていくことにしました。

 
この方針書が浸透していくことで、
社内に、”共通言語”が生まれていきます。

  
”目標利益率○○%”

”良い仕事の定義とは?”

”〇〇〇(←会社名)らしさとは?”

 
当然ながら、
目標利益率を定めたからには、
実際の利益率の把握も必要になります。

 
F社長の方針が明確になれば、
”社員にやらせる”ことも明確になる。

ここは、

”やってもらう”ではなく、”やらせる”

変な遠慮は無用です。

 
私からアドバイスを受け、
改革することを決意したF社長。

そんなF社長に、
もうひとつ、重要なアドバイスをしました。

 
「F社長、改革を始めると、
必ずといっていいほど、抵抗勢力が出てきます。

”何でこんなことをやらないといけないんだ!”
 
”やらなくても、やってこれたじゃないか!”

これらの声に、絶対に負けないことです。
言い返せる理論武装が必要です」

 
最悪は、辞める人が出てくるかもしれません。
労働集約型のビジネスですから、人が辞めるリスクを
考えておかなければなりません」

 
これに対して、F社長は、

「それでも、改革を進めます。

方向性を明確にして、知りたい情報・知るべき情報を
手に入れることの方が重要です。

何より、私自身が、いい意味で楽になります。
この改革が出来れば、経営に集中できます。

何もかも中途半端な状態では、いい経営なんてできませんからね

 
F社長の会社では、
今後、社内の共通言語が増えていくことでしょう。

共通言語が増えることは、
社員のベクトルがひとつになることです。

ベクトルがひとつになる力は、
わずか2年7ヶ月で再上場を果たしたJALの復活を見れば
分かりますよね。

 
シンボリック経営®では、
組織力を高める「共通言語」をつくるとともに、
それらを感じることが出来るシンボルをつくることで、
社員たちへの浸透スピードを上げていきます。 

 
ということで、

あなたの会社には、「共通言語」が生まれていますか?

「共通言語」が生まれたとき、
あなたの会社の組織力が、確実に高くなっています。

「共通言語」が、新たな企業文化をつくっていくのです。

 

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